県教組独自要求回答交渉が行われました。

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 20年度県教組独自要求回答交渉が15日の13:30から長野県庁で行われました。参加者は県教委から教育長、教育次長、義務教育課長、教学指導課長他、県教組からは執行部一同と各支部の県委員が参加しました
 下伊那支部からは委員長が、へき地級地指定の問題に関わって、8月の天龍地区での山間地訪問の現地調査や懇談の様子を、拡大写真を使って説明しながら以下のように発言しました。
  「下伊那支部の大池です。へき地級地指定見直しに関わって、とりわけ悲願である天龍地区の指定についての発言をお願いします。
 天龍村は長野県の最南端に位置しており、新野小学校、和田小学校、泰阜南小学校等、隣接する学校は現在全てへき地学校に指定されております。それらの学校に比べてへき地性が勝るとも劣らない、天龍小学校・中学校はなぜへき地学校に指定されないのでしょうか?これは最初に指定基準が作成された1959年の時代背景により、現行の基準が鉄道中心に考えられており、モータリゼーション全盛の今の時代には合わなくなってきていることが一因と考えます。例えば同じ総合病院までの点数を算出する場合、上村小学校ではバスで29.1kmあるので、その距離に対して基本点として5点が与えられます。しかし天龍小学校では35.5kmとより長い距離があるにも関わらず「鉄道部分については当該部分の距離について、当該部分の距離に二分の一を乗じて得た距離によつて算定するものとする」という規定のために、17.8kmと計算されてしまい、上村小より遠い位置にありながら、わずか2点しか与えられません。「市の中心地までの距離」「高等学校までの距離」等、基準点に関わる部分は全て同様です。電車の本数も観光用の特急を含めて12往復しかなく、ダイヤの不便性もあり村民の方の利用は限られています。幸い、新基準の告示は遅れておりますので、このような時代に合わない指定基準は是非見直していただけるよう、今からでも改めて文部科学省に意見具申をしていただきたいと思います。
 級地指定については天龍小学校、天龍中学校の職員からの強い要望があることはもちろん、天龍村議会では9月議会で級地指定の維持・改善に向けての意見書を採択して頂いております。また、8月には下伊那支部として天龍村に出向き、現地調査を行ったほか、板倉教育長さん、大平村長さんともお会いしました。そして、お二人からも村としても級地指定していただけるように要望していきたいとのお話を頂いております。つまり天龍村一体となっての級地指定の要望があるということであります。
 「へき地に教育あり、教育にへき地なし」。たとえ少人数とはいえ、へき地学校の子どもたち一人ひとりに教育の光が、これからも今までと同じようにあたりますように、今年度の回答に置きましては、昨年度回答の「へき地級地の指定見直しにあたっては、へき地勤務者の勤務状況・生活実態を踏まえ、現地の把握に努める。」より、少しでも踏み込んだ回答をいただけますようお願いして、私の発言を終わります。」
 新基準によるへき地級指定は、再来年の4月に1年先延ばしとなりましたが、下伊那支部としては今まで同様の、具体的で熱い訴えを交渉等の場で行い、県教委に直接はたらきかけていきたいと思います。組合員の皆さんの変わらぬご協力をお願いします。