「へき地級指定基準見直しに関わる実態調査」伝達講習会が開かれます。

25日18:00~教育会館第3会議室にて、「へき地級指定基準見直しに関わる実態調査」伝達講習会が開かれます。書記長のへき地に関する情勢報告の後、県教組から下りてきている「へき地級指定基準見直しに関わる実態調査」、「補足事項に関わる実態調査」「生活実態調査」の記入の仕方について、賃対部長、法制部長が説明します。今年度のへき地級地見直しに関わって、基礎資料となる大切な調査になります。正確な記入を期すためにもぜひご参加いただきたいと思います。よろしくお願いします。

第1回単組長会が行われます。

23日18:00から教育会館で第1回単組長会が行われます。
公平委員会への届け出やへき地級地改善・義務教育費国庫負担・30人以下学級等についての請願のお願いなど、大切な内容ですので、水曜日の忙しい折ですが時間までにお集まりいただきたいと思います。よろしくお願いします。

具体的な方針と推進

一 児童生徒をとりまく身近な問題の解決

1 よりよい高校入試の実現にむけての活動を推進する。
(1) 生徒の志望状況に見合う高校募集定員の確保のため、定数枠の維持・改善や校長裁量を下伊那教育七団体を中核として県教委や各高校へ要望する。

2 高校改革プランの実施にあたっては、生徒・保護者・地域の人々の要望が実現する形で行われるようはたきかける。
(1) 飯田工業高校と飯田長姫高校との統合については、施設設備の整備、募集定員等、よりよい形で実現するようにはたらきかける。

3 「教員配当基準」の見直しや教育の質を向上させる教育条件整備を強くはたらきかける。
(1) 下伊那教育七団体や県教組とともに、現場の声や実情を県教委に伝え、要望する。
① 専科教員の加配、専任司書教諭の配置等
② 「信州こまやか教育プラン」の見直しによる「活用方法選択型教員配置事業」の拡充
(2) 日教組・県教組とともに、国会・文科省・財務省にはたらきかける。
① 「教員配当基準」の見直しと加配推進および弾力的な学級編制措置の推進
② 「義務教育費国庫負担制度」の堅持と負担率の復元
③ 教育予算の増額、地方交付税の拡充
④ 私学助成の充実

4 一人ひとりの子どもに学力を保障する教育条件整備のとりくみをすすめる。
(1) 多様な子どもに対応できる教育条件の整備にむけてとりくむ。
① 生徒指導にかかわる教員の加配
② 発達障害児童の指導にあたる専任教員の確保
③ 特別支援教育支援員の基準どおりの配置
④ スクールカウンセラー・心の相談員の増員
⑤ 中国帰国児童生徒学級、外国籍等児童生徒学級、日本語教室の維持・開設
⑥ 日本語指導教員の増員
(2) 山間へき地小規模校の教育の質の向上にむけてとりくむ。
① スクールバス・ボート購入費、寄宿舎居住費、高度へき地修学旅行費、遠距離通学費、保 健管理費等の「へき地児童生徒援助費等補助金制度」の拡大と補助金の増額
② 職場・単組・「山間地問題対策委員会」・支部とが連携して、地教委懇談を実施する。
  ア バス利用行事等への補助の維持・改善
   イ 高校進学に伴う条件整備
③ 下伊那教育七団体の中核として、現場の声を反映させて県教委に要望する。
  ア 複式学級の解消と専科教員の配置
  イ 複式学級の弾力的学級編制
  ウ 小規模校の図書館充実
エ 免許外教科担任解消

5 不登校・いじめ・学級崩壊・学力問題など、子どもをとりまく多くの問題や課題の要因を探り、改善に向けた実践を展開する。
(1) 「教育問題専門委員会」でのとりくみや教研集会の分科会などを通じ、いじめ・不登校・学級崩壊・学力低下・児童虐待・発達障害児への教育的支援など今日的課題についての意見交換をし、理解を深め合う。
(2) 「地域とともに 飯伊共育フォーラム」を開催し、保護者・子どもたちとともに研修を深める。
(3) 「子どもの権利条約」の学習を深める。
(4) 不審者対応・AED設置など子どもの安全を守る活動について、情報を収集し、広く組合員に知らせるとともに、「地域とともに 飯伊共育フォーラム」で子どもの安全を守るための学習をおこなう。
(5) 「全国学力・学習状況調査」の実施については、調査のあり方の問題点や課題を分析・検討して、調査のあり方の見直しを求めていくとりくみを日教組、県教組とともすすめる。また継続して結果の公表をさせないとりくみをすすめるとともに、調査結果を教育施策・条件整備に生かすことを日教組、県教組とともに求めていく。
(6) 新学習指導要領については、子どもや教育現場の視点からその内容を検討し、真に子どもたちのためになる教育改革・学校改革がなされるよう、日教組・県教組とともにとりくむ。

6 飯田養護学校・特別支援学級や院内学級の教育諸条件の整備を推進する。
(1) 下伊那教育七団体や県教組とともに、飯田養護学校での話し合いの結果をふまえて、県教委に要望する。
① 飯田養護学校の施設の充実
② 飯田養護学校教職員の勤務条件の改善
③ 医療的ケアに伴う安定した運用システムの構築
④ 卒業生が安心して働ける就労保障
(2) 下伊那教育七団体や県教組とともに、特別支援学級や院内学級の担任の声を反映させて、県教委に要望する。
① 特別支援学級の開設と存続
② 障害種別の学級編制や教員の複数配置推進
③ 特別支援学級の児童・生徒増に対応するための弾力的な学級編制措置
④ 在籍1、2名時の特別支援学級担任の正規職員化
⑤ 院内学級の存続と院内学級担任の身分保障
⑥ 特別支援教育コーディネーターの専任加配
⑦ 中学校への難聴学級および盲弱視学級の開設
⑧ 障害のある子どもたちに必要な、小、中学校の設備の改善、充実

7 学校給食の問題に関しては、学校栄養職員・調理員やより多くの保護者・地域住民の意向を大切に、連携して推進する。
(1) 給食の質の低下や職員の負担増につながるような給食調理場のセンター化・職員のパート化・民間委託化への反対を地教委や関係機関に申し入れる。
(2) 栄養教諭制度についての情報を収集し、問題点を調査・検討し、その改善にむけてのとりくみをすすめる。
(3) 子どもたちの健康を損なわないよう、安全な食材の確保やアレルギーをもつ児童生徒に対応した給食等へのとりくみをすすめる。
(4) 栄養職員・調理員・教職員の負担につながらない地産地消を地教委や関係機関に申し入れる。

 二 生活・勤務条件と教育条件の改善

1 さまざまな賃金削減の動きを食い止め、賃金をあげるための運動を積極的にすすめる。
(1) 日教組・県教組の方針を積極的に受け止め、活動を展開するとともに、春闘共闘・飯田地協・公務員連絡会等が実施する諸会合にも参加する。
① 新給与表および昇級制度にかかわる問題点の明確化と、改善へのとりくみ
② 09春闘期、人事院勧告期、県人事委員会勧告期のとりくみ
③ 地公労交渉や県教組独自交渉においての要望
④ 教員評価制度の理念に則った実施と、評価結果を給与や処遇に反映させないとりくみ
⑤ 昇給にかかわる査定制度について、職員の納得のいく制度化に向けたとりくみ
(2) 情勢を分析し、具体的な手当改善・手当新設のとりくみをすすめる。
① へき地手当・へき地手当に準ずる手当の支給率引き上げと、へき地勤務者への昇級号俸数の上乗せに向けたとりくみ
② 教員特別手当・給料の調整額等の削減阻止
③ 生徒指導手当・就学前指導手当等の制度の新設
④ 部活動指導手当・課外活動指導手当の新設
(3) 学校事務職員・栄養職員の賃金と待遇改善のとりくみをすすめる。
① 教員給与との格差是正
② 事務職の早期6級発令や7級制度化
③ 職員への能力開発制度・業務目標制度導入にかかわる問題点の改善

2 「へき地級地」「寒冷地級地」の級地指定が維持・改善されるとりくみをすすめる。
(1) 09年1月「へき地級地指定の見直し」に向け、級地指定の維持・改善をめざして、へき地級地の指定基準となりうる「要素」等について調査・検討し、関係機関にはたらきかけていく。
① 地公労交渉、県教組独自交渉、下伊那教育七団体要望において、天龍地区など支部の実情を訴える。
② 職場・単組・「山間地問題対策委員会」・支部が連携して地教委懇談・議会請願等をする。
③ 「要素」の見直しや基準点の引き下げ等、地域の実情に見合った指定になるよう、県教委や文科省等へはたらきかける。
(2) 寒冷地手当の全県支給に向け、活動を推進する。
①日教組、県教組と連携して県教委・人事委員会等へ要望する。

3 山間地や大規模校勤務者等の勤務条件改善のとりくみをすすめる。
(1) 職場・単組・「山間地問題対策委員会」・支部が連携して地教委懇談を行うとともに、下伊那教育七団体や県教組とともに現場の切実な声を県教委に要望し、改善をはかる。
① 住宅や生活環境(含未満児保育・学童保育等の充実)の改善
② 産休・育休補助、体育代替者の確保推進
③ 非免許解消のための複数校配置の改善
④ 研修旅費の補助
⑤ 学校事務職員・栄養職員の兼務解消や未配置校への配当
(2) 大規模校等の多忙化を解消するため、現場の声を県教委に要望し、改善をはかる。
① フルタイムで働く養護教諭の基準どおりの複数配置
② フルタイムで働く事務職員の基準どおりの複数配置
③ 大規模校等の教職員の持ち時間数を配慮した「ゆとり」の確保推進

4 組合員の身分と権利を守るための活動を推進する。
(1) 現場の実情を考慮しつつ、勤務実態の問題点を洗い出し、教育会、校長会、長頭組や地教委へ申し入れ、その適正化をはかる。
① 泊を伴う勤務に対する計画休業(1泊につき1日)の年間計画への適正な位置づけと、変形労働時間制の法制研究
② 年休(含リフレッシュ年休)の運用と行使にあたっての条件整備
③ 課外活動における教職員の負担軽減や教職員の健康診断の結果への配慮
④ 長期休業中の勤務の軽減
(2) 不当労働行為の排除については、県教組と連携しながら支部としても積極的に対処する。
(3) 公務災害、障害認定の申請に際しては、本人や家族の意志を尊重する等、「伊藤公災」認定の教訓をいかし、組合員の生命・健康を守る立場から、勤務・管理体制を含めた実態を把握し、組織として積極的に支援する。
(4) 職場・支部・「介護・保育問題対策委員会」が連携して教職員の権利について学習し、積極的に権利行使ができるようにする。
① 母性保障等にかかわる権利(不妊治療・妊娠障害・産休)・育休中の給付等の拡充と、療休代替・妊娠体育代替者・介護休暇代替者の確保推進、子の看護休暇の対象年齢アップ
② 研修を受ける機会の保障
(5) 男女雇用機会均等法改正、労働基準法の女子保護規定撤廃にともない、時間外・休日労働および深夜労働の男女共通規制実現にむけて、日教組・県教組とともにとりくむ。
(6) 労働基準法の裁量労働規制や変形労働制の基準緩和に注視し、労働条件を悪化させないよう日教組・県教組・飯田地協とともにとりくむ。
(7) 再任用制度については、制度の内容がよりよいものになるよう日教組・県教組とともにとりくむ。
(8) 個人情報保護条例に基づき、組合員の個人情報の管理・保護に、県教組とともに積極的にとりくむ。

5 組合員の福祉向上につとめる。
(1) 不公平税制の是正や年金制度の改善等について、日教組・県教組や多くの労働者とともに積極的に推進する。
(2) 共済組合・互助組合・教職員共済・コープながの・退教互等の理解を深め、制度拡充や利用者増などの組織強化につとめる。
① 健康保険自己負担の軽減
② 教職員共済の加入促進
③ 支部協力店との連携強化
④ ろうきん活動支援
(3) 福利厚生事業として支部では組合員の要望を聞きながら次のイベントを推進する。
① 第24回ソフトボール大会
② 写真コンテスト
(4) 住宅環境の改善をはかるよう推進する。
(5) 学校衛生委員会の設置など労働安全体制が各職場で実質的に機能していくように、単組や県教組とともにとりくむ。
(6) 未満児・長時間保育、学童保育所の拡充および開設、保護者負担軽減など、単組や「介護・保育問題対策委員会」、地域住民とともに各自治体にはたらきかける。

6 望ましい教育改革となるよう日教組・県教組とともに推進する。
(1) 中教審や文部科学省、教育再生会議から提起される教育改革については、日教組・県教組とともに、子どもや教育現場の視点から内容を検討し、押しつけによらない「民主的な教育改革」を求めていく。
(2) 現場での教育改革にむけての実践や情報を集め、情報提供をしていくとともに、改革推進上の課題や成果について研究する。
(3) 免許更新制については、教職員の多忙化や学校現場の混乱を招かないように、拙速な制度導入の見直しを求めて、日教組・県教組とともにとりくみをすすめる。

7 主任手当制度の形骸化や初任者研修制度・教職経験者(5年・10年)研修制度の適正な運用を県教組と連携して推進する。
(1) 主任手当制度の形骸化に向けたとりくみをすすめ、主任手当の自覚的拠出については組合員の意見を聞きながら、該当者によびかける。その使途については組合員の意見を集約して慎重に決定する。
(2) 主任手当の「自覚的拠出運動」の今後のあり方について、情勢を的確にとらえ組合員の声を聞きながら検討をすすめる。
(3) 副校長・主幹教諭・指導教諭等、「新しい職」については、引き続き内容と動向を注視し、職場の管理強化や分断につながる導入には、日教組・県教組とともに反対していく。
(4) 「初任研」については、「初任者研修実施要項」の趣旨が遵守されるようにとりくむ。
① 教育会・校長会・長頭組への申し入れ
② 任用前研修など「初任研」に関するアンケートの実施
(5) 「経年研(5年研・10年研)」については受講対象者が過度の負担にならないように、また、日々の教育実践にいきる内容となるように申し入れをする。
(6) 初任研指導教員の複数校兼務の改善と負担の軽減をはかるよう運動をすすめる。
(7) 初任研に伴う後補充の適正な確保をはかる運動をすすめる。

8 指導力不足教員の判定とその研修制度の運用にあたっては、職場から該当者が出ないようとりくみをすすめる。

三 教育実践力の高揚

1 下伊那地区教育研究集会の充実・発展をはかり、自主的な研究が深まるようすすめる。
(1) 過去の地区教研・県教研・全国教研の成果をふまえ、各職場において自主的に研究活動にとりくみ、新たな課題を視野に入れ、教職員として教育実践力の高揚につとめる。
(2) 第55次長野県教育研究集会や日教組第58次教育研究全国集会へ、組合員をできるだけ多く参加させる。

2 支部が主催する「地域とともに 飯伊共育フォーラム」に多くの保護者・地域住民が参加できるようとりくみをすすめる。
(1) 保護者・地域住民に関心があり、参加しやすいテーマを掲げ、実りある内容の「地域とともに 飯伊共育フォーラム」となるようにとりくむ。
(2) 平和問題や危機管理などの今日的な課題について学習を深められるようにする。
(3) 自主的な研修の機会として、教職員へ積極的な参加をよびかける。

 四 組織の確立・連携・強化

1 新任教職員や県費採用の臨時採用教職員(常勤職員・非常勤職員)および未加入者の組合加入を促進する。
(1) フレッシャーズ歓迎会を開催して加入を促進する。また、アンケートをとり、組合のあり方の参考にする。
(2) 臨採者の会を開催し、臨採者同士の情報交換や教員採用にむけてのアドバイス等をする。
(3) 県教組の加入促進月間(3~5月、10・11月)などを受けて、職場では未加入者に対して積極的に勧誘する。
(4) 日教組・県教組の組織強化方針を受け、臨時採用教職員の組織化をすすめる。

2 教員採用試験一次対策講座、二次対策講座を行い、採用後の組合への加入に結びつける。

3 単組活動を促進し、援助する。
(1) 単組は支部の助言により、早急に組織を確立し、書類整備を行い、公平委員会に届け出る。
(2) 単組は生徒指導支援員、特別支援教育支援員などの教員配置等、組合員の生活や教育環境の問題、市町村合併に伴う教育施策の動向を明確にし、地教委懇談をする。
(3) 支部は単組の行う地教委懇談や議会請願に際して援助する。また、「単組活動補助費」を分配し、組織強化と活動の充実をはかる。
(4) 単組長会を行い、単組同士の連携や情報交換をはかる。

4 組織の強化と充実をはかるため、職場会・評議員会・学習会等を通して組合員の考えを聞いたり、専門部や各種の会を援助したりする。
(1) 評議員会や教育にかかわる学習会等を開催する。
(2) 専門部・春風(年配者)の会・栄養職員の会の組織とも連携し、職務・身分・生活上の諸問題を話し合う。
(3) 各校では未加入者も含めた職場会を開き、学習を深めたり組合員の意見交換をしたりする。支部は、「職場活動補助費」を支給し、職場活動の活性化をはかる。

5 要求実現のため、諸団体との連携をさらに強化する。
(1) 日教組の方針にもとづいて推進し、県教組と下伊那支部の統一と団結をはかる。
(2) 諸要求実現のため、下伊那教育七団体を中核に、加盟をめざす飯田地協や多くの労働者が結集する下伊那地区労組会議とも連携を強化してとりくむ。
(3) 日教組の推す日政連議員と連携して国政へはたらきかけ、われわれの要求実現をはかる。

6 組合費の節約と活動の充実につとめる。
(1) 組織と財政という立場から組織率を高めていく活動をすすめ、会議は精選し節約につとめる。
(2) 専門部は活動に見合った予算づけを考慮しながらすすめる。
(3) 支部書記局組織のあり方について、「組合活動検討委員会」の検討等もふまえながら、全体的な視点で改善をすすめる。

7 的確な情報を伝える活動を推進する。
(1) 組合員の組合活動に対する理解を深めるために、情宣活動を活発にする。
(2) 「下伊那支部情報」および「下伊那支部情報号外」を発行し、組合員の関心をひく紙面づくりにつとめる。
(3) 情宣部を中心として、支部ホームページの内容を充実させ、新たな情報の発信源としていく。
(4) 「地域とともに 飯伊共育フォーラム」のまとめの冊子を刊行する。

 五 平和を守るとりくみと平和教育の推進

1 平和と民主主義を守るための活動には、日教組・県教組との連携をとりながら参加する。
(1) 平和憲法を守り、戦争につながる危険な諸政策に反対するとりくみを積極的にすすめる。
(2) すべての原水爆禁止を訴え、平和に関する事項については諸団体と連携してとりくむ。

2 すべての戦争に反対し、「教え子を再び戦場に送らない」の誓いのもと、戦後60年を見つめ直し、児童生徒にいのちの尊さを育む教育実践、教育活動を推進する。
(1) 地区教育研究集会や「地域とともに 飯伊共育フォーラム」等、平和教育実践の交流の機会を設ける。
(2) 平和・人権教育のためにビデオ等の教材の購入や紹介をする。
(3) 教育現場に混乱をまねくような日の丸・君が代の強制・押しつけをしないよう教育会・校長会へ申し入れる。
(4) 「歴史の事実」を正確に伝承し、明確にし、日教組・県教組などとともに平和憲法を活かした教育を推進する。

定期大会議案書の要点

6 教育改革の動き
(1) 教育3法成立をめぐる情勢
06年12月の新しい教育基本法の成立を受けて、反対運動にもかかわらず、07年6月に教育関連3法案
(「改正」学校教育法・「改正」教育職員免許法・「改正」地方教育行政法)が成立しました。

「改正」学校教育法:学校に副校長・主幹教諭・指導教諭を置くことができ、義務教育の目標 に「愛国心」を養うことを盛り込む。
「改正」教員職員免許法:教育職員免許の有効期間を10年に限り、更新するには講習を受けな
ければならない。
「改正」地方教育行政法:地方自治体の教育委員会に指示したり、是正を要求したりする権限
を文部科学大臣に与える。

いずれの法律も、その運用の仕方によっては、教職員の今まで以上の多忙化や学校現場の混乱につながるような恐れがあります。
①「改正」学校教育法にかかわって
08年4月から副校長・主幹教諭・指導教諭という新しい職が設置されることになりました。都道府県の判断により「おくことができる職」として位置付いているため、長野県においては、08年度には導入しないということが決定しています。
他県の状況を見ると、07年度までに埼玉、広島など6都道府県、7政令市で「新しい職」が導入されました。08年4月からは、愛知・徳島・愛媛・佐賀等で新たに導入され、その動きは全国に広がっています。職に対して新たな給与表を設けている所もあれば、一般教員の給与と特設の差異を設けていない県もあり、その対応は県によって大きく異なっているのが現状です。08年2月、全国人事委員会連合会は、全国の人事委員会に向けて教育職給料表に特2級を新設したモデルを提示しました。これを受けて長野県人事委員会においても、この「新しい職」に関わる提案をしてくることも予想されます。「新しい職」の導入が職場の分断や、管理体制強化につながらないように、他県の実施状況に注視しつつ課題を明らかにしていくことが必要です。
②「改正」教育職員免許法にかかわって
09年4月からは教員免許更新制が導入されます。08年3月31日現在で満32歳,42歳,52歳になっている教職員が最初の講習対象者となります。法改正後から文部科学省では、大学関係者や教育委員会を対象とした説明会や意見交換会を開催してきました。また、08年2月には、文部科学省から、「教育職員免許法施行規則改正省令及び免許状更新講習規則案」が示されました。その中で、「教員免許更新制は、その時々で教員として必要な資質能力が保持されるよう、定期的に士気技能を身につけることで、教員が自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の信頼と尊敬を得ることを目的とする」とあり、「不適格教員の排除を目的としたものではない。」と明記されています。
一定期間ごとに教職員が技術や知識を獲得する機会が得られる為、教職員のレベルアップに繋がるという点が長所としてあげられる反面、現職教員が免許更新講習の為に職場を30時間離れるということは、その教員が分担していた仕事を他の誰かが負担しなければならないということになります。授業準備や教材研究、校務分掌、生徒指導、保護者対応などの為の時間が激減し、教育レベルの低下につながったり、周りの教職員の多忙化につながるというマイナス面が指摘されています。また、運用面においては、免許管理者であるとともに、教職員の人事権などの権限を持つ都道府県教育委員会が更新講習の開設主体となっていることや現職研修との整合性、特に10年研修との一元化が進んでいないことなどが問題点として指摘されています。

(2) 国民投票法をめぐる情勢
憲法を改正するためには、国会における決議だけでなく、国民への提案と国民投票を行う必要があります。1947年の憲法施行以来、国民投票に関する法律は制定されませんでした。憲法改正を目指す安部内閣は、06年の5月に国会に国民投票に関わる法案が提出しました。この法案には、数々の問題点が指摘されていました。例えば、最低投票率の規定がないため、例えば30%の投票率でも、過半数の賛成があれば改正が認められること、国民投票法運動に対し、テレビ・ラジオによるコマーシャルなどマスコミへの規制が定められていること、そして、公務員や教職者の、地位を利用した投票運動が禁止されていること、などでした。しかし、慎重審議を求める多くの国民の声に耳を貸さず、十分な論議を尽くさない中で、07年5月に成立し、公布されてしまいました。今後、3年後の10年5月の施行に向けて、国会各院に憲法審査会が設置され、憲法改正に向けた動きが具体的になっていくことが予想されます。国民の意思を十分に反映できる国民投票制度の在り方や憲法論議の在り方について注意深く見守る必要があります。
08年2月、プリンスホテルが、日教組の教育研究集会での全体会会場を使用をいったん受けながら右翼団体の妨害の可能性あることなどを理由に一方的に拒否し、3度にわたる東京地裁、高裁の司法判断にも従わず、教研全体会が中止に追い込まれるという事態が起きました。日々の教育実践を全国から持ち寄り、自主的に研修し合う場としての集会を妨害するような行為は、「集会の自由」を定めている憲法に反する行為であり、決して許すことができないことです。日教組は08年3月に、プリンスホテルとその経営者を相手に損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしました。自民党の憲法草案には、「公の秩序に反しないように、(国民は)自由を享受する。」と規定しています。「言論の自由」が「公の秩序」の中に制限されていくことが危惧されます。憲法改悪の動きに合わせ、プリンスホテルによる集会使用拒否問題の今後の動きを注視していく必要があります。

(3)日教組の動き
日教組は、『教育関連3法の「改正」は、学校現場に直結する重要な法律であり、「子どもたちをどう育んでいくのか」「学校現場をどう支援していくのか」等の視点で実証的なデータにもとづく分析や子ども・保護者・教職員・教育関係者等の意見をもとにあらゆる角度から検証・検討すべきである。』として、子どもたちとじっくり対応できる学校現場の体制の確保、学ぶ豊かさを喚起させるゆとりと豊かさの教育環境の提供、教育条件整備をふまえた十分な論議を求め、改正の動きに対峙してきました。
法案成立後は、「新しい職」については、文部科学省に対して、教職員の定数改善の推進と、管理職指定すべきでないことを求めて協議・折衝を続けています。「教員免許更新制」に対しては、拙速な導入は教職員の多忙化や学校現場に混乱をもたらすとして、中教審に対して意見書を提出するとともに文部科学省とも交渉を重ねてきています。

「新職・新級を設けるにあたっての5原則」 (日教組教育新聞より)
1 職員会議の活性化
○全ての教職員の参画による学校運営を確立する。特に、活動を企画立案する層と、それに従う層という職場の分断につながらないよう、全教職員参加による職員会議を確保する。
2 協力・協働の職場作り
○「経験豊かな教職員の専門性」と「様々な職種の専門性」が学校全体に機能発揮できる学校組織とする。合わせて、子ども、保護者、地域の願いを実現する協力・協働の学校運営組織をめざす。
○現業職員・事務職員・学校栄養職員・実習教員・寄宿舎教員・学校司書など、それぞれの専門職について、職の確立をはかり学校運営組織に位置づける。
3 中間管理職化させない
○「新しい職」は「教諭・養護教諭・栄養教諭等から任用される職」と求める。
○他の教職員に対する服務指揮・監督権限等を持たず、管理職指定しないこと。
○「新しい職」の配置とともに、主任(保健主事を含む)を置かないようにする。
○「新しい職」は教職員評価に関与しないこと。
4 経験豊かな教職員の任用と処遇改善
○給与水準の改善を目指し、教員の3級格付けについては、従来の方針を堅持しつつ、当面は「新しい職」の新級増設を求める。
○「新しい職」の発令基準は透明で、公平なものにすること。
5 「新しい職」の配置改善
○学校現場に合った「新しい職」の配置を求めていく。また、「新しい職」を設置したことで多忙化に拍車がかからないよう、「新しい職」に関わる定数改善措置を求めるとともに、30人以下学級を中心とする次期定数改善計画の実現を強く要求していく。

(4) このような情勢の中での運動の方針
政府・文部科学省・教育再生会議・中央教育審議会の動きは、性急で、しかも大きな転換点を迎えました。08年度は、既に実施している他県の状況に注視し、問題点が明らかになったら、それを許さず具体的な行動を示さなければ大きな渦のなかに巻き込まれてしまう懸念があります。この動きが中央政界を中心に巻き起こっている以上、下伊那支部独自のとりくみだけでは微力です。全国最大の教職員組合である日教組とともに憲法改悪や教育制度改革の動きに待ったをかける運動を全国的に展開することが、今求められています。

定期大会議案書の要点

2 山間地勤務者の勤務条件改善
長野県に存在するへき地校の約40%が下伊那にあります。そして、下伊那69校中29校が「へき地学校」「へき地学校に準ずる学校」「特別の地域に所在する学校」に指定されています。多くの山間地校がある下伊那にとって、08年~09年にかけて、へき地級地指定基準の見直し、新しい基準によるへき地校指定という大変重要な動きがあります。
 へき地級地指定の日程
2008年4月・・・国によるへき地級地指定基準の見直し
2009年1月・・・県によるへき地校指定
(1) 02年度「へき地級地の指定維持改善」にむけたとりくみと成果 
前回、「へき地級地指定見直し」が行われた02年度は、へき地級地維持改善を下伊那支部の重要課題としてとりくみ、大きな成果をあげることができました。山間地問題対策委員会*25では、山間地訪問や現地調査に来た県教育委員会と懇談会をもち、実情を直接に訴え、級地の維持・改善を要望しました。その結果、富草小学校・清内路小学校・清内路中学校・清内路給食センターが「特別の地域に所在する学校」から「へき地学校に準ずる学校」に改善されました。
(2) 09年「へき地校指定」にむけたとりくみ
今回の「へき地級地指定見直し」へ向けて、下伊那支部では昨年度から数多くのとりくみをすすめてきました。
07年7月9日には、山間地問題対策委員会と下伊那支部で天龍村への山間地訪問を実施しました。天龍村単組職員との懇談会では「へき地としての生活実態には、何ら他の1級地との違いがないのに、平岡駅があると言うだけで、へき地級地指定を受けられず、そこに勤務するものとしては不公平感はぬぐえない」という生の声が出されました。
07年9月27日には、下伊那教育七団体として、天龍村単組職員からの声を生かしながら「へき地級地指定校及び小規模校の学習環境の維持・充実をはかり、どの子も質の高い教育を受けられるような条件整備を行うこと」を最重要項目として県に要望しました。
07年12月7日には、下伊那支部四役が文部科学省を訪れ、へき地級地指定改善へ向けての要請を行いました。3,417筆の署名を届けるとともに、写真や資料を使い、下伊那の実情とへき地級地指定維持改善等を強く訴えました。下伊那支部という一支部が、直接文部科学省へ要請に出向くことは他に類を見ない、大変画期的なとりくみでした。
08年3月26日には、県教組より楯賃対部長を講師に迎え、下伊那支部四役、執行委員が参加して「2008へき地級地指定に向けての学習会」を行いました。楯賃対部長からの最新の情勢説明、02年「へき地級地見直し」の資料を使い、へき地級地を決めるための点数計算方法の学習、今後のとりくみについてさまざまな意見交換を行いました。
  今後のとりくみとしては、
① 下伊那教育七団体陳情において、昨年度に引き続き、へき地級地指定に関わる要望を最重要項目にして行います。
② 山間地問題対策委員会の委員数を増やして、新しい指定基準において、現在の級地の維持・改善につながる具体的な提案を探っていきます。
③ へき地校がある下伊那の市町村議会で、単組を通じての県教委への請願・陳情を採択していただくようにはたらきかけて行きます。
④ 下伊那支部の組合員はもちろん、長頭組やへき地校のPTA会長にも協力を依頼して、へき地級地指定の維持・改善の署名運動を行います。
⑤ 県教委が市町村教育委員会を通じて行う「へき地学校現状調査」に対して、07年度の県教組単独交渉での口頭メモを踏まえて「十分な現地調査を実施」することを県教組から県教委へ申し入れてもらうように要請します。
以上のようなとりくみを中心に、下伊那支部の悲願である天龍小学校・中学校のへき地級地指定など、へき地級地指定の維持・改善に向けて全力でとりくんでいきます。

定期大会議案書の要点

1 組合加入促進
下伊那支部では、4月14日現在、組合加入者967名で、組織率は88%になっています。この高い組織率は長年にわたって保ってきた数字であり、組合活動をすすめるための大きな力となっています。これは、職場長や評議員を中心とした各職場での勧誘やフレッシャーズ歓迎会などの行事の成果であり、昨年度も新採者の33名中31名が加入しました。また、組合加入促進月間の取り組みでは、年度途中にもかかわらず5名の加入がありました。
しかし、正規教職員数が減ったことや未加入者が漸増したことで、02年から県教組下伊那支部が長年維持してきた組合員数1,000名を割るという状態が続いています。本年度は何としても組合員数を増やし組織率がアップするよう運動をすすめてまいります。
仲間を少しでも増やし、組織率を上げるために、臨採者との懇談会を開催して臨採者や再任用者の声をひろい上げ、待遇改善にとりくみながら加入をよびかけたり、育休者の組合離れに歯止めをかけたりすることも考えていきます。
同じ教育現場に働く者同士、互いの負担を少しでも軽減し、より働きやすい環境を整備するために、各職場で未加入者へのはたらきかけをお願いします。 現在の私たちの身分や権利などは、先輩組合員が苦労を重ねながらかちとってきたものです。その成果の一つ一つを今後も守り抜き、さらに拡大していくためにも、強力に加入促進をすすめ、組織力を高めていかなくてはなりません。
昨年度も組合の交渉によって9年ぶりの賃金改善を実現するなど多くの成果を上げています。「仲間としてまとまる」こと、「お互いの力を結集する」こと、そして「職場や支部が変わっても組合員であり続けること」を大切にし、臨採者や再任用者とともに今後のとりくみをすすめていきましょう。
組織部のとりくみとしては、私たち組合員同士のつながりをより深め仲間を増やしていくため、ソフトボール大会やフレッシャーズ歓迎会を開催します。ソフトボール大会では、交流の輪を広げるように、参加チームが必ず2試合はできるようにしたり、フレッシャーズ歓迎会では参加範囲を広めたりするなど、工夫をしていきます。また、青年部とともに協力して教員採用試験対策講座を開いたり、臨採者との懇談会も積極的に行い、さまざまな声をお聞きしていきたいと考えています。本年度は、支部ホームページをリニューアルし、支部の活動を迅速に発信していきます。

2007年度の主な成果
〈賃金・手当改善〉
◇県人勧・「完全実施」により9年ぶりの賃金改善(12月には差額支給も)
・若年層の給料月額改善
 ・勤勉手当の0.05月引き上げ
・07年4月に遡って地域手当を1.3%に引き上 げ(08年4月からは1.5%に)
・子等に係る扶養手当の引き上げ
  (6,000円→6,500円)
◇育休復帰職員は復帰時に昇級延伸の完全復元
(07年8月1日より)
☆教職員の査定昇給に差別と分断を持ち込ませず・昨年同様「緊急避難的措置」での対応を確認
☆旅費支給の原則実費制について確認事項を一層徹底

〈労働条件・待遇改善〉
☆「長時間勤務による健康障害防止のための医師による面接指導」が適切に実施されるよう周知徹底
◇子の看護休暇を年6日間に拡大(中学校入学前の子を2人以上養育する職員)
☆療休・休職及び体育代替等に係わる速やかな代替措置ができるよう努力
☆夏季特別休暇(5日)が半日でも取得可能に
☆講師(臨時的任用教員)の中断期間の短縮
 (10日間から7日間に)

〈教育条件改善〉
☆特別支援教育の充実(県基準の見直しを含め、重点項目を設けるなど、さらに改善努力をする)
☆養護教諭、栄養職員の複数配置の拡大を確約
☆障害児学級開設の一層弾力的な運用につい
て引き続き努力
☆進級時に児童数が35人以下となっても「翌年 の学級数維持」を確認
○30人規模学級実現のため市町村による任意協 力金を県が負担
(☆県教組独自 ◇地公労 ○その他)

〈子どもたちのために〉
◎高校募集定員(40名)1学級増
◎校長裁量11名の合格者
(◎下伊那教育七団体)

定期大会議案書の要点

1 賃金・諸手当の引き上げ
(1) 春闘の現状と実感なき景気拡大
02年から続く景気拡大は6年にもおよび、一部の企業では史上最高益を更新するところもあります。政府は「戦後最長の景気拡大」であるといっています。しかし、最近では食料品やガソリン・灯油等の燃料費や生活必需品の値上がり、4月からは公共料金も値上がり、多くの労働者にとっては好景気という実感はありません。
大企業はコスト削減をめざして、人減らしや賃下げ、パート・派遣・請負など非正規雇用への置き換えをすすめています。その結果、07年8月には、雇用者の30%以上(1,731万人)が非正規雇用者となっています。労働者の平均賃金は9年連続で下がり続け、00年と06年を比較すると、年収200万円未満の低賃金層が200万人近くも増えています。
こうした情勢の中で08年春闘では、賃金の底上げと格差是正に結びつく賃金改善、非正規労働者の処遇改善や正社員化、労働時間の短縮などを目標に掲げました。低迷する個人消費の起爆剤にと福田首相からも産業界に異例の要請があり、賃上げ水準が焦点となり、労組側は前年水準を上回る賃上げを目指しましたが、大半は前年横ばいの水準に留まっています。
春闘の相場形成に大きな影響力をもつ自動車、電機、鉄鋼などの主要労働組合に対し、経営側の回答では、大半が3年連続の賃上げとなっています。しかし、急激な円高や原燃料価格の高騰から、賃上げ幅は前年並みの水準に留まりました。2,000円の統一要求をおこなった電機大手の回答は、前年と同じ1,000円で横並びとなっています。鉄鋼大手では、新日本製鉄やJFEスチールなどが2年分で1,500円(産別試算)と前回実績を上回る水準を確保しました。
自動車では、春闘相場をリードするトヨタ自動車が組合要求の1,500円に届かず、前年実績と同じ1,000円で回答しています。しかし、日産自動車は、定期昇給と賃上げを含めた賃金改定原資で前年実績(6,700円)を上回る7,000円の満額回答となり、ホンダは逆に前年を100円下回る800円で決着しています。
一時金では、トヨタが253万円と満額回答したほか、三菱電機など業績を反映して前年を上回る回答もありました。また、住友金属工業は前年と同様に一時金(年間226万円)に加え、「ライフプラン支援一時金」を1人平均20万円支給することで、労組側要求(年間240万円)を実質的に上回る回答となりました。
連合は春闘の妥結結果を公表し、賃金改善は6,401円(定期昇給分込み)となり、前年より259円のプラスだったとしています。高木剛会長は「労働分配率の反転、内需拡大に十分とは言い難いが、厳しい状況の中、昨年を超えることはできた。続く中小、パートなどの交渉につなげたい」と述べました。金属労協の集中回答では1,000円(定昇分除く)前後の賃金改善で前年並みでしたが、内需産業も含めた全体では前年を上回りました。業種別では製造業が前年を89円下回ったものの、商業・流通や交通運輸では昨年を500~1,000円上回り、内需産業を中心とした組合では賃金改善額が1,182円(定期昇給分除く)で、前年より142円プラスとなっています。パートの組合は、昨年を2.6円上回る22.4円(要求25円)でした。
今春闘では、昨年並みまたは多少上回る結果となりましたが、好調な企業業績が労働者へ還元されているとは言い難く、その伸びも抑えられている傾向にあり、業種によってもばらつきが見られます。また、“賃上げ”といいながら、全社員の基本給を一律に底上げするベースアップ(ベア)に代わって、賃上げ原資を育児支援など特定分野に回す動きが電機業界を中心に広がりはじめています。経営側は人件費の伸びを抑えられますが、賃上げの恩恵が全社員に行き渡らない恐れもあります。
県内でも06年9月中間決算で増益となった企業が多く、業績上では景気拡大が続いています。しかし一方で、02年以降、県内の平均賃金は目立って伸びておらず、個人消費の現場も「回復を実感できない」との受け止めが目立ちます。職業安定所別求人倍率は、大町、飯田で微増傾向ではありますが、他地域では前年を下回っており厳しい状況となっています。有効求人倍率など雇用面でも地域間格差が出ており、中小企業や労働者にとっては、「実感なき『最長景気』」の様相になっています。

定期大会議案書の要点

(2) 栄養教諭制度について
文部科学省は、学校給食の主要目的を、「栄養改善」から「食育」に転換する学校給食法の改正案を近く国会に提出する見込みです。当初、学校給食は戦後の食糧難を背景に不足しがちな栄養を給食で補うことを主目的としていましたが、食糧事情が改善された上、子どもの食生活の乱れが指摘され05年に「食育基本法」も成立し、学校給食法も実態に合った内容にする必要があると判断したものであると見られます。改正のポイントは
①学校給食の主な目的を、「栄養改善」から「食育」とする。
②地元の食材を活用し、生産現場での体験などを通じて郷土への愛着を育てる。
③食育を推進する栄養職員の役割を条文に盛り込み明確にする。
④子どもに必要な栄養の量やバランスを示す。
⑤食中毒防止策など衛生管理の基準を規定し、徹底させる。
   となっています。
その中で、食育推進の中心となる栄養教諭の役割も条文として明記されています。
 ①栄養管理
 ②食育に関する学校全体の計画作
 ③一般教員への指導
 ④地域や家庭などとの連携 などを担うと規定されます。
長野県でも07年4月から栄養教諭の配置がこなわれるようになり、07年度が5名、08年度には20名(飯田下伊那地区3名)の栄養教諭が配置されました。
 07年1月の県教委との交渉の際、
 ①栄養教諭の勤務条件等について問題が生じた場合は、組合と誠意をもって話し   合う。
②栄養教諭導入について、年度中にその意義など制度について周知する。
③任用にあたっては、本人の意に反した任用はおこなわない。
④教職員として採用された者は、栄養職員の職に戻ることはない。
⑤平成20年度以降の任用・配置については、さらに組合と話し合う。
⑥早急に県として食育に関する推進計画を策定するよう県教委としても努力する。
⑦栄養教諭の過重負担をなくすよう条件整備に努力する。
⑧有効な研修が実施されるよう、組合と話し合う。
という8つの確認がなされています。その一方で、性急すぎる栄養教諭の配置提案であることから、現場でともに働く多くの一般職員がその存在を知らなかったり、勤務条件等に関する疑問点が指摘されたりしています。実際、県教委から各校に配布された「小・中学校における食育推進ガイド」には、「指導の全体計画」や「学年別年間指導計画」の作成例が載せられています。将来的に作成例のような細部にわたる計画作成が求められるとすれば、栄養教諭への負担増は多大なものになるのではないかと危惧されます。下伊那支部としては「栄養教諭制度」に関する正確な情報を入手し、広く組合員に伝えるとともに制度導入の趣旨が活かされ、栄養教諭の過重な負担とならないよう注視していきます。
(3) 学校給食の充実と安全確保
昨年度、中国の工場で製造輸入された冷凍餃子を食べ、3家族計10人が中毒症状を起こす事件が発生しました。学校現場で、健康被害を訴えた児童や生徒はいませんでしたが、全国では32都道府県の601校の小中学校が、県内でも4つの学校施設が、この食品会社製造の冷凍食品を使用していたことが分かっています。文部科学省は、安全が確認されるまで引き続き同社製品の使用を控えるよう各都道府県教育委員会に要請を出しました。しかし、一方で、国の食糧自給率が40%を切り、多くの食料を外国に頼らなくてはならないという現状の中、質を維持しながら、給食費を安価に押さえなくてはならないという課題もあります。
また、07年3月に根羽村、10月に天龍村、さらに08年2月には平谷村において、賞味期限切れの給食用食材が納入されていたことが、07年度末に明らかになりました。いずれも納入された段階で給食センターの職員が気づき、最終的に給食としては使われずにすみましたが、あってはならない事態です。食材を提供する側にある県学校給食会は、「近く支部長会議を開き、再発防止の対応を協議する」と話しているので、今後の対応を注視していく必要があります。食の安全、特に子どもたちが毎日口にする給食の安全確保に対しては、細心の注意を払っていかなくてはなりません。
近年、「地域食材の日」を年に複数回設定し「地産地消」の取り組みが県教組下伊那支部内の多くの学校で行われるようになり、子どもたちの食・人・地域に対する関心を高めるとともに、学校給食の充実という点で大きな役割を果たしています。さらに、食材の産地や遺伝子組替食品に対応するための検査項目が細分化されたり、食材や調理に関する衛生管理の強化がなされたりして、調理場の運営自体が煩雑になってきています。その中で食物アレルギーをもった子どもたちに対して、アレルギー対応食(除去食・代替食)をつくるといったより個別でこまやかな対応も求められるようになってきています。栄養職員や調理員の過重化を認識するとともに、次代を担う子どもたちの健康の基となる「食」を守るためのとりくみが求められます。
子どもたちの側に立った学校給食の一層充実をはかるために、
①学校教育の一環としての給食であること
②給食の質を低下させないこと
③教室とセンターや調理場とのパイプを一層強めること
を目標にして、栄養職員・調理員やより多くの保護者・地域住民の意向をもとに、地教委に申し入れをしていく必要があります。

定期大会議案書の要点

5 新学習指導要領をめぐって
08年2月、新学習指導要領の改訂案が発表され、続いて3月告示となりました。最近の学力低下批判を受けて「ゆとり教育」路線が転換し、授業時間数は約40年ぶりに増加(主要教科全体の時間数で約1割増加)されました。そして現行学習指導要領で削除された学習内容の復活や指導項目の増加、小学校高学年で週1時間の外国語活動を必須としています。また、道徳の教科化は見送られたものの、今まで以上に重視される方向は色濃く打ち出され、全教科を通じた道徳教育の実践や、「道徳教育推進教師」を各校に配置することなどが明記されています。さらに各教科で「言語活動」や「伝統・文化の指導」が重視されるといった内容となっています。また2月の公表の時点では示されていなかったいわゆる「愛国心」にかかわる内容(例えば「君が代」が歌えるように指導する。我が国の安全と防衛及び国際貢献について考えさせる。等)が3月の告示の時点で突然示されるといった異例の告示方法であり、その点でも疑問を抱かせる新学習指導要領となりました。
学習内容や授業時間が増える今回の改定案に対しておこなわれた全国世論調査(朝日新聞社)では、年代を問わず「全体の82%の人が賛成」という回答結果が得られています。また今回の改定案で「教える幅が広がる」と歓迎する現場教職員の声もあり、学力低下への懸念を背景に学習内容の充実が求められている現実があります。
しかし、その一方で授業時間や学習内容を増加したことで学力低下批判に対応したといいつつ、これまで通り「生きる力の育成」は重要であるとしたり、教育基本法の改正にあわせて「日本の古典や伝統文化、武道、唱歌」を取り入れたり、全教育活動を通して「道徳教育を強化」したりといった改訂は、それぞれの立場からの願いをあれもこれもと取り入れた内容とも受け取れます。そのことで教育の現場に大きな不安や混乱をきたすことも予想されます。保護者の中には、子どもたちの学習にきめ細かな目が届かなくなるのではないか、できる子とできない子の差はさらに広がり新たな問題を生むのではないかといった心配をする人もいます。
 来年度から移行措置期間に入り、算数・数学・理科や社会の一部・道徳はそのまま前倒し実施も予定されています。授業時間や学習内容の増加は、今でも多忙な毎日を送る現場の教師の負担が、ますます増えることにもなりかねません。新しい学習指導要領で示されたことを現場で実践していくためには、一人ひとりの子どもに教師の目が行き届き、教材研究の時間が十分確保できるといった環境が必要です。実際中央教育審議会の答申でも「教員定数の改善が必要」と教育条件整備についての提言もありました。しかし本年度の教員増は全国で約1200人にとどまっています。このことに限らず学習指導要領の改訂にあわせた現場の教育条件整備が進んでいるかと言えば、むしろ逆行しているとも思える情勢もあります。教育予算がふえたり、教師がふえたり、あるいは学習・研修の場が保障されて教師の力量の向上が支えられたりといった改革等について広く要望していく必要があります。